──錬が雷光に姿を見せなくなって、数日


夏休み最終日、新学期までを倉庫で過ごしていた


『すみません、今日も用事がありまして……』


「そうか、また連絡する」


『はい』


華との連絡も短時間で終わり、ソファーにスマホを乱暴に置いた


イライラが晴れない


……雷光は現在劣勢傾向に陥っていた


亮太と真白が下っ端と取っ組み合いをしても気合いがわかない


それどころかテンションが下がっていった


現段階で雷光を辞めていく様子はないがこのままにするわけにはいかない


「──ねぇ、錬はもう来ないの?」


「錬が辞めたのは本当ですか、って今日も聞かれたぞ」


真白と亮太が疲れた顔を見せて項垂れた


「武瑠、錬に連絡は?」


「したが、着信拒否だ」


「「……」」


錬の存在は雷光に充分な影響をもたらした


下っ端の間では仲違い、意見の食い違いなど、原因を探っているようだった


幹部室の中に響くタイピング音が唐突に止り、祐哉が顔色が変わった


「ねえ、これ見てっ!!」


画面を向けて、俺達に内容を見せた


それによって血の気が引いた