──ザァアアアアアアッ!!
途中で激しい雨が降ってきてあっという間にオレの身体を冷やしていく
バイクに乗らなかったのは、あれは武瑠がくれたものだから
借り物だからいつ返してもかまわない
……そういえば武瑠にであったのもこんな雨だったな
身体も心もボロボロの状態で手をさしのべてくれたんだよな
「う……うぅ…………」
ただ、隠し事だけはされたくなかった
オレが女を嫌いになった理由がまさしくそれだからだ
「うわぁああああああっ!!」
オレはその場で小さな子どものように大声を上げて泣いた
オレの声は虚しくも雨の音で消されていた
──オレはこの日を境に雷光に関わりを求める事はなくなった