「……錬くんの質問は答えなくてよかったの?」


家が目の前まで差し掛かった頃、天音が笑いながら聞いてきた


「答えなくて錬さんは自分で判断するでしょう。 その質問は同時に彼らの本性に近づけますからね」


あくまで復讐するのはあの四人だけ


錬さん含めた下っ端達は対象外だ


だから、これから彼らと距離を取って貰おうと考えている


「もし、話を聞いても彼らといたいとなればやり方は変わってくるのですが……実の所、その方法はいささか面倒になるため、避けたいのです。

天音には申し訳ないですが明日から錬さんの監視も頼んでもいいですか?」


「そんなのお安いご用だよ。 主人はもっと僕に命令してよ。 見事に動いて見せるからさ」


「それは頼もしいですね」


私は天音に笑いかけ、家のドアに手をかけた


もう少しで六年が経つ


復讐が終わるまでは気を抜かない


「今日はあるもので私がご飯を作りますね」


「お、久々の手作りだ、楽しみっ!」


そう言って笑う彼を見て微かに胸に痛みを感じた












































──復讐が終わる、それは天音との関係にも終止符が打たれるという理由もあるからだ