「まさか、知らないとは言わないですよね。 錬さんは幹部なんですよ、知っていないとおかしいんじゃないですか?」
「……っ、だからなんだよっ!!」
錬さんの怒鳴り声が辺りに響く
シンッと暫くの間、その場が静まり返った
……そういう事ですか
錬さんの様子と言葉を聞いて、疑問は確信に変わった
錬さんは知らないのだ
先代のお姿を、彼らの罪の何もかも知らされていないのだ
それは下っ端達も同じだろう
なんて可哀想なのでしょう
知るべきだったものを知らないまま今の今まで彼らのいいように使われていたのだから
けどそれは今日で終わるのでしょうね
錬さんを見ると俯き、混乱しているように視線がバラバラに動いている
意味を悟った天音は口を押さえ吹き出すのを必死に我慢していた
「そんなにショックでしたか? まさか、信頼しているにも関わらず彼らは微塵も貴方を信用してないですからね」
「……」
無下に放った言葉を錬さんは俯いたまま聞いていた


