──オレは女が嫌いだ
この世に存在するだけでも虫酸が走る
理由は女は裏切るような存在だから
バカで自分を着飾る事しか考えなくて目的の為なら他人を利用する
あの女(武瑠が姫にすると言った奴)もどうせ同じだ
気品があって優しげな雰囲気を醸し出してるが後から本性を現すだろう
皆がやらないならオレがどんな手を使ってでも追い出す
後、あの女が幼馴染みと言っていた男子生徒
一見弱そうだったが、何かがおかしい
それに気づいたのはどうやらオレだけの様だった
理由は一瞬だけ感じた雰囲気がそこらの一般人とは異なっていたからだ
──アイツ、何者だ?
確か名前は……
「──あー…くそっ、千切れてるし」
「!」
裏庭から聞こえてきた男の声
それはあの女の幼馴染みの声に似ていた
まさか、と思い慎重に声の元に近づいていく
そこには至るところに痣を残したあの女の幼馴染みが地べたに座っていた
だが、先程のように雰囲気が違っていた
気配を消して、彼の様子を観察する