「真白、亮太」


「「はい、総長」」


低い声で命令をする武瑠


それに従い、真白と亮太が天音の腕を取って屋上を出ていってしまったのだ


残ったのは祐哉と武瑠と私の三人


「……あの、天音をどうする気ですか?」


「心配しないで。 スグに終わるから」


「まぁ、屋上を無断で入ってきたから責任は取って貰うけどな」


「! それは……」


祐哉の手が私の頭に乗った


「話をするだけだから。 華が考えるような事はしないよ」


「……わかりました」


笑っている祐哉に笑い返した


──大きく温かい手を非常に汚らわしく思いながら


天音がどうなるか想像できた


責任は言葉ではなく暴力で取らせる


まぁ、心配はないでしょうね


雷光よりは"強い"んだから


けど今は弱い男の子を演じなければならないだろうけど


「二人が戻り次第、倉庫に向かう」


「了解。 錬にも言っておくね」


そんな二人の会話が耳に届いた