別荘から帰って二週間が経った
夏休みも後半となり、私はそろそろ次の段階へと入ろうとした
「天音、午後になりましたら買い物に行きませんか?」
「別にいいけど、何を買うの?」
「それはですね……」
ピンポーンッ
因みに今いる場所は玄関から離れたリビング
そんなに大きな声は出していないから玄関までは届いていないだろう
いつもならここで居留守を使っていた
だけれど、相手は諦めなかったようだ
ピンポーンッピンポーンッピンポピンポーンッ!
二回ならともかくそれ以上となるといい加減迷惑になる
……仕方ありませんね、出るとしましょうか
私が席を立った事に気付いて天音は身を潜め気配を消した
この家に一人でいる機会を狙って来たという可能性を考えて私は玄関に向かった