言わなきゃよかった、復讐をやめろって


華から復讐と聞いてはじめは協力するつもりでいた


だけど、天音を連れてきて、彼女が行う内容を聞いてからあたしは迷ってしまった


──このまま、華が復讐を行ってもいいんだろうかって


仮に、成功したとして華はこれからどうするのだろうか


復讐をして姉さんは喜んでくれるだろうか


姉さんは誰よりも思いやりがあって、誰よりも華の事を大事にしている


華が行うのは人として残酷な事


姉さんは絶対に悲しむだろう


そう考えるとあたしは華にやめてほしいと思った


だから、言ったんだ


……けれど、華の復讐に対する思いは深海よりも深かった


あたしの言葉はもう届かない


その場で泣き続けて、フラフラになったままあたしはリビングへ向かった


時計を見ると7時半を差していた


日が上る間に華は天音と一緒にここを出たんだろう


長くいたあたしよりも天音を選んだ


そう考えるとまた涙が溢れてきた