「──さん、芽衣子さん」
「っ!」
名前を呼ばれ、ハッとして彼女を見ると笑みを浮かべていた
憎しみというものは彼女からなくなっていた
「どうしたのですか?」
「う、ううん。 何でも、ない」
そう答えたけれど、内心冷ややかではなかった
それから、華は一週間後に退院した
迎えたのはあたしだけ
親族達がそれから来る事はなかった
華を車に乗せて姉さん一家が暮らしていた家に向かう
その間、華は助手席で外の景色を見ていた
「華、ごめんね。 あたし、何も言えなくて」
「いいんですよ。 私は本当の事を言ったのです。 でも、芽衣子さんだけでもいてくれて嬉しかったです」
「嬉しい?」
「はい。 それだけで救われました」
「……そっか」
「芽衣子さんはこれからも私の味方でいてくれますか?」
この時、華はどんな気持ちであたしに聞いてきたのだろうか?
だけど、それを今更わかった所で遅いのだ


