叔母の前で言ったのは本当の事
だから、叔母を引き離すようにしてしまった
悪いとは思うが、謝る事はできないだろう
イスから立ち上がり、天音の方へ身体を向けた
「天音、帰る準備をしてください。 少し休んだ後にここを出ますから」
「りょーかい」
天音の言葉を聞いて私は微笑んだ
翌日の早朝に私は天音と一緒に別荘を後にした
叔母が目覚めていない間に、手紙をキッチンルームのテーブルの上に置いた
叔母は何を思いかのだろうかわかる事はない
けれど、悲しませるとなると胸が苦しくなるのだ
──叔母の泣き顔が亡くなったお母様の姿と重なってしまうから