「……それにしても、天音の目はいつ見てもキレイだよねー」


因みに天音は今は眼帯をしていない


学校では右目を隠しているが色は緑で、左目は紫


つまりオッドアイ


人と違うというのは異常に目立つから隠すようにしている


天音自身も前までは嫌がっているようだった


「そう言ってくれるのは、華と芽衣子だけだよ。 他の奴が見ても"気持ち悪い"と言われるだけだしな」


「それは周りの見る目がないだけですよ」


「そーそー、それも立派な個性なんだから」


「……ありがとう、とだけ言っておくよ」


天音は笑い、カレーを食べ始める


暫くは楽しい会話が続いて笑っていたのだけれど私はスッと表情を戻した


「──芽衣子さん、今日は楽しかったです。 これからはそう楽しい事はなくなるでしょうから」


「え、どしたの? そんな急に畏まって……」


「今日を限って私は芽衣子さんと距離を置きます」


ガシャンッ


手に持っていたカレーの皿を落としたのは紛れもない叔母


まだ残っているのに勿体ない、私は頭の中で言った