肯定、言わばこれは"待ってましたー!"と言っているようなものだ
言葉には気を付けなければ……
肩越しに私を見ている錬さんは小さく舌打ちをして、ドアに手をかける
ガチャ
ガンッ!
ドアが開く音の後に何かがぶつかる音が響いた
自然と視線が錬さんに集まる
「……あ?」
錬さんはぶつかった何かを見下ろしていた
「──~~っ、あ痛ー……」
何かとは細身で黒髪に右目には眼帯をしている男子生徒
「あ、天音-アマネ-?」
「……あ、華ちゃーん」
呆然と呟いた私に気付いた天音は額を押さえてフニャッと笑った
「は、華ちゃんの知り合い?」
「あ、はい。 幼馴染みです」
ポカンとしている真白に天音を紹介した
「よかったー。 屋上に連れてかれるの見つけたから後を追いかけたんだ」
悪びれもなく屋上へと足を踏み入れる天音
その瞬間、周りの空気が変わった気がした


