「場違いじゃない。 俺は華を姫にする」
「!?」
武瑠の一言に錬さんの顔が驚愕に歪んだ
「あ、それ僕もさんせー!」
「俺達の事を知っても媚売らない子ははじめてだからな」
「いいんじゃない、俺も賛成だよ」
乗り気である四人に対して錬さんはギリッと歯を鳴らした
「……っ、オレは嫌だからな! 大体今日女が転校してくると聞いて教室に行かなかったのに…こんなの意味ないじゃないかよ!!」
「錬、お前が女嫌いなのはわかる。 だが、華なら克復できるんじゃないか?」
「……ちっ、勝手にしろ」
錬さんは舌を鳴らし、屋上から中へ入るドアに向かった
成る程、総長の命令は絶対なのか
「──というワケだ。 華、雷光の姫になってくれ」
「……え」
彼らと一日中いるなんてまっぴらだ
だけど、間近で復讐しやすくなるんじゃないかな?
それならここで姫になってしまえば……
いや駄目だ


