──それから一週間後、夏休みに入った
「──しっかし、華の話を聞いた時は本気、って思ったんだけど」
「急に頼んで申し訳ありません。 仕事が忙しかったでしょうに」
「いーのよ! 夏休みだから学校に生徒なんていないし、それに可愛い姪の頼みだもの」
「……」
「ほらっ、もうすぐアイツラが来るんでしょう。 迎えにいかないと」
「……本当ですね。 では、行ってきます」
「はいよ。 あたしは天音と準備を続けているから」
女性、私の叔母に値する人に頭を下げて別荘から離れた
木のトンネルから出ると丁度のタイミングでバイクが近づいてくる
「皆さん、来ていただいてありがとうございます!」
私は精一杯の笑顔で彼らを迎えた
「いや、華の指示通りに来れたんだよ」
「わーっ! 海が近いよ!!」
「森のトンネルとかスゲー!」
手持ちの荷物を持って、バイクから降りてきた
「すみません。 ここからは階段なのでバイクは持っていけないんです」
「大丈夫だよ。 たまには歩くのもいいじゃない」
「……」
佑哉の後ろにいる錬さんを見ると私を鋭い眼差しで見ている
それを横目に階段を上り、私達は別荘に続いた
上まで上りきると私に気づいた叔母が手を振って近づいてきた