わけがわからず見上げるあたしに、佑樹が言う。
「俺がバイトだからって沙希も単発のバイトを入れてたろ? 『二十五日に一緒においしいものを食べに行こう』って、沙希、言ってくれてたけど、チキンが早く売り切れたから、店長が早く上がっていいって言ってくれたんだ。だから……沙希を迎えに来た」
佑樹の言葉にあたしは瞬きをする。
「二十五日に一緒においしいものを食べに行こうって……それ、ホントにあたしが言ったの?」
「なに言ってんだよ、言ったじゃん。いつもならバカって言って怒りそうなのに、なんかかわいいこと言ってくれるから……俺」
佑樹が目をきょろっと動かした。頬がちょっと赤くなっている。
「あのさ」
佑樹がポケットに手を入れて、赤いリボンのかかった小さな箱を取り出した。
「沙希にプレゼント。これ買うために、俺、バイトがんばったんだ。そのせいで寂しい思いさせたかも……ちょ、えっ、沙希!?」
気づいたら、あたしは佑樹に飛びついていた。彼の背中に手を回してギュウッとしがみつく。
「俺がバイトだからって沙希も単発のバイトを入れてたろ? 『二十五日に一緒においしいものを食べに行こう』って、沙希、言ってくれてたけど、チキンが早く売り切れたから、店長が早く上がっていいって言ってくれたんだ。だから……沙希を迎えに来た」
佑樹の言葉にあたしは瞬きをする。
「二十五日に一緒においしいものを食べに行こうって……それ、ホントにあたしが言ったの?」
「なに言ってんだよ、言ったじゃん。いつもならバカって言って怒りそうなのに、なんかかわいいこと言ってくれるから……俺」
佑樹が目をきょろっと動かした。頬がちょっと赤くなっている。
「あのさ」
佑樹がポケットに手を入れて、赤いリボンのかかった小さな箱を取り出した。
「沙希にプレゼント。これ買うために、俺、バイトがんばったんだ。そのせいで寂しい思いさせたかも……ちょ、えっ、沙希!?」
気づいたら、あたしは佑樹に飛びついていた。彼の背中に手を回してギュウッとしがみつく。


