好きやった。



しかもアイツの顔を見るたびに、彼女のあの子の顔も浮かんでくる。

ウチがほしかったアイツの心は、あの子のものになった。

今さらどんだけ頑張っても、アイツの心は手に入らない。

それが……悔しくて悲しい。

おまけにアイツを好きだというウチの心も、未だにどうすればいいのかもわからない。

諦められたら楽なのに……。

数年間積もりに積もって胸の奥に根づいた恋心は、そう簡単に別の行き場所を見つけられない。

行き場所を失って立ち往生している心を抱えたままアイツに会うのは……正直つらい。

いつかは……という望みを抱きながら片思いを続けて、友達として接していたときよりも。

実らない想いを抱えて、友達として平然としていなければならない今の方が、断然つらいのだから嫌になる。


でも月島との友達関係をやめられるわけがない。やめたくない。

朝練だって、こんな恋愛感情で簡単にやめたりできない。……まあ、恋愛感情で頑張ってたのはあれやけど。


結局、なんだかんだと考えていても。

胸のもやもやを追い払えるような画期的な解決策は見つからない。

そうしてウチは朝食を食べて準備を整えると、いつもの時間に家を出た。

月島と二人きりになる、その時間に向けて。



 ×××



「やばいなあ。俺、毎日幸せすぎるわ」


ウチはアンタのせいで、毎日不幸やわ。


早朝、月島と二人きりになるひととき。

ウォーミングアップを終えてドリブルをつきながら言った月島の一言に、心の中で言葉を返した。