湖の水は熱く火照ったレミリアの身体にヒンヤリと心地の良い冷たさをもたらした。
丸々と太った野菜を両手で丁寧に土や汚れを洗い落とす。
キラキラと輝く太陽野菜達はどれも美味しそうでレミリアはお腹がなりそうだった。
「このトマトでミネストローネ作ったら最高ね。あぁ、でもやっぱり生でかぶりつくのもいいわね!冷たくて甘くて…このまま1つ食べてしまおうかしら」
いや、それはやっぱりやめましょう。あとでバレたらリリスに怒られてしまうわ!
想像の中のリリスがプリプリと頬を膨らませて怒っているのをみて、ふふっと笑ってしまった。
「それに、1人で食べるより二人で食べたほうが美味しいわね。リリスはトマトが大好きだし、早く洗って持って行ってあげーー……ッンン!!??」
突然、誰かに口を押さえつけられたレミリア。
「おい、暴れないでくれよオヒメサマ」
………っ!?
耳元で聞こえた低い声にふり返ろうとするが、男の押えつける力には敵わず篭る声を上げるしかない。
……っ、誰なのっ!?
「これが"異形の姫君"か。確かにこんな白髪の姫君はいねーもんな」
「だな!しかしまぁ、この薄い水色の瞳は高く値がつくな。顔も身体も悪くねぇ」
「ンンンーーーッ!!」
「おっ、と、暴れるなって。商品に傷でもつけたら値が下がっちまうだろうが」
聴いてればさっきから商品だの値だの……私を売るつもりなのね。
ヒューマンショップなんていまどき流行らないわよ!
