黒の騎士と白銀の姫






男がゆっくりと腰から銃を取り出し向けてくる。



「….アンタは頭もいいし、顔も身体も悪くねぇ。いっちょ俺に命乞いでもしてみるか?」


「………命乞い?」


「あぁ。俺の女になるんだったら、生かしてやってもいい」


「おいっ、王妃にバレたらどうすんだよ!」


「バレやしねぇよ。……どうする?オヒメサマ」






この男の、女に………





俯いていた顔を上げて、男に視線を返す。






「命乞いはしません」




私は、こんなのでも一国の王女。
無様に生きるより、自分の信念を通して散ったほうがいい!



「そうかよ、死を選ぶか。まぁいいぜ」




_______銃だから痛みは一瞬だ。





男がトリガーをゆっくりと引く様を見つめたその瞬間、



ザアァアアッ、っと目も開けてられない程の突風が吹き荒れた。