執事〈♀〉は狼たちを虜にする





拓海くんの家に入ると、すぐにいい匂いが漂ってきた。


「拓海さまがお待ちですので、食堂の方へ向かってください。」


「わかりました。」


なるほど !


この匂いは、ご飯のせいかぁ


すごく美味しいんだろうなー....






「あ、ちなみに食堂はどこですか ? ? 」


そんなことを聞くと、鳩場さんに盛大にため息をつかれた。


「昨日から3回ほど家の中を案内したはず。はやく覚えていただきたい。」


「すみません...... 」


私は昔から覚えるのは苦手だ。


それにこの広さ、無理があるよ。