「そんじゃ帰るわ。」


「はい ! また学校で ! ! 」


私は高良くんの背中に、手を振った。


すると、帰り際で高良くんが振り返ってこう言った。




「約束だから、お前が女ってことは言わないでおく。」


「あ、ありがとうございますっ ! ! 」


高良くんは意地悪で優しい。


そういうところが女の子は好きなんだろうなぁ



私は、高良くんが見えなくなるまでいつまでもそこに立っていた。