アイツ、人の話無視して行きやがった……


俺とこの銀髪を2人にさせて、何がしたいんだよ。

可愛い顔して性格歪んでんじゃないのか?


何か、もう客来てるみたいだし、俺いなくてもいいよな。


てか無理やり連れてこられただけだし。



……帰ろ。



そう思い、回れ右をすると。



「おいおいおーい!何帰ろうとしてんだよ、栗原君!!」


「!!?」



学ランの襟を思い切り掴まれ、後ろに引っ張られた。


あまりの勢いに、首が締まって息が出来なくなる。



「っげほ!!……何してんだよアンタ…」


「帰られちゃあ困るからな!俺にはお前を案内するという使命がある!!」


「一人でやってろ。帰る」


「おーっと、そうはいかねぇぞ」



軽快な声がしたかと思うと、俺の体が宙に浮いた。


視界が反転し、気が付けば銀髪の肩の上にいた。


……担がれてる?