「よし」
髪よし、服よし、顔は……しょうがない!
胸凄いキツいなぁ。
でも昼休みとかに外したりすればいいよね?
「いってきまーす」
誰の返答もない一人暮らしの部屋にそう言って、ドアを閉めて鍵をかける。
あたしが今日入学するのは、あたしの家から徒歩15分。
門のあたりには桜の木が何本もあって。
綺麗だなあと思いながら、門をくぐる。
まず最初にクラス分け見ないとな。
「げっ」
クラス分けの紙が貼ってある掲示板には、何人もの人が居て、すぐには見れそうにない。
「最悪。」
そうあたしが吐いた言葉に、前にいた女子生徒が振り返り、あたしの顔をまじまじと見る。
「?」
あたしが首を傾げると、顔を真っ赤にして前を譲ってくれた。
「ど、どうぞ。」
「え。あーさんきゅ」