鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集

「……瀬田君、あなたねぇ……」

俺は「まず落ち着け」とテント内の椅子に座らされ、鈴木とイベントスタッフはその正面に座った。
鈴木は呆れ顔で、髪をかき上げてそんでもってため息をついた。
イベントスタッフは「え? 訳が分からないんだけど」と、戸惑っている。
たこの着ぐるみは座れないらしく、鈴木の隣につったていた。

「それ、脱いだら?」

「……」

たこは渋々、といった動作で自分の頭を取った。

「なんでバレたかなぁ?」

さっきまでかぶってたたこのように口を尖らせ、美空は俺を不思議そうに見つめている。

「バレるだろ。
隣に鈴木いるし、最近態度がおかしかったし」

「えっと……? 話が見えてこないんだけど、彼は誰で、なんでキャンペーンの邪魔を?」

スタッフはおずおずと俺に話しかける。