地味な君のお隣を ▽短編





そんな奴が……


「はーるなっ。ありがとね」


俺の机に腕を置いて座り込み、その腕の上に顎を乗せ、俺を見上げるように(上目遣いっつーのか)して、そう言う生田。



「ありがとね。じゃねーよ。俺が運動嫌いなことぐらいお前なら分かってるだろう?」


俺はちょっとキツめに、目を合わせずに言う。



「うふふ。あたしなら、ね。ずーっと、榛名と一緒にいるから分かるよ!」


ずっと一緒、って部分を強調して言うもんだから周りの奴らが変な目で俺たちを見る。



「誤解されるようなこと言うなよ。つーか、分かってんならなんで俺にやらせるんだよ」



溜息をつき、頬杖をついて生田を見る。


異様に顔が近くなる体勢。

ま、いっか。