地味な君のお隣を ▽短編






…………ほ、ほほほほ本気で走ってねえぞ…
り、りりりりりリレーなんか!小・中と避けて来たんだぞ……………


ボキッ


チョークが音を立てて折れる。



「……なあ、生田」

「何?」

「俺、リレーなんかやんないぞ?」

「榛名ダントツなんだからしょうがないんだよ。それに、皆速い順でいいって言ってるし。」


「お前なら分かるだろ、俺の気持ちぐらい」

「分かるよ。小学校の頃にリレーに出て…むっ」


クラスの前で赤裸々に語ろうとする生田の口を手で塞ぐ。



「言えとは言ってねえからな。」

「でもあの時助けたのあたしだよ?この際借りくらい返してくださぁーい」


凄い痛いところを突かれてしまった俺は、折れるしかなく


「来年とかはマジ棄権しようかな」

「あたしが無理矢理にでも出させるから心配しないで!」


俺にだけ見えるように満面の笑みで笑った生田。


鳥肌が立った。
可愛くてとかじゃねえよ?
すげー黒いオーラを放っていたから。