…ピピッピピピピ

カチ


カーテンの隙間から光が差し込んでいる
いつの間にか朝になっていたようだ


昨日何があったか思い出そうとした時だった


どういうわけか昨日の部屋に返ってきて
それからの記憶が一切ない


ま、まぁしょうがないよな
あんなことがあったんだ


そんなことを考えながらベッドから体を起こし
背伸びをする


そういえばいつ転校するかとか聞いてないな
あんのバカ親父大事なこと言わないでどうすんだよ


はぁ〜とついため息がこぼれる


ふと俺はベッドの横にある机に目を移す
とそこにはたたんで置いてある
小さな紙があった


またかまた手紙かと思いながら紙を手に取る
たたんである紙を開くと中にはこう書かれていた





優希様、昨日はずっとボッーとしていて
お話が出来なかったのでお手紙でお伝えします

優希様は今日から牡丹学園に通ってもらいます

知っているとは思いますが全寮制なので荷物はもう送ってあります

牡丹学園には九時までに着くよう宮坂様から
指示が出ているので

お支度の方をお願いします

行きは優希様専属の執事が車で送るので
ご安心ください

牡丹学園についてからのことは専属の執事の
梶谷(かじや)がお伝えします

それでは優希様
長々と長文失礼致しました




「…まじかよ」


俺は呆然と手の上にある紙を見つめていたが
ゆっくりしている暇はない


俺は急いで準備をし始めた