あの後雨路は一人で行ってしまい俺と神崎は
今職員室に向かって歩いていた


結局、俺は未だにツーンとしている
…正直もう怒ってないのだがイマイチ
タイミングを掴めなくて引くに引けなくなった



そんな俺に神崎は、はぁーとため息を吐く
とこっちをちらっと見てから喋り出した


「おい…いつまでそんな態度続けるつもりだ?
どうせもう怒ってないんだろ?」



見事に図星をついてきた神崎に
静かに頷く俺



「…良くわかったな
俺、引くに引けなかったんだよ…
何か助かったよありがとな」



「はーいどういたしまして」


神崎は笑いながら言う
怒ってはないようだ



…そうこうしているうちに
俺達は職員室の前につく



「んじゃ俺1-Eだからもう行くな
気をつけろよー」



神崎は手を振りながら行ってしまった



コンコンコン



「失礼します」



俺は緊張しながらも職員室に入った



入ってすぐの事だった待ってました
と言わんばかりの顔で近づいて来る一人の男



「橘 優希だな?ようこそ牡丹学園へ
俺は1-A組担任の高城(たかじょう)だ
これからよろしくなっ」


とニカリと笑って言う高城先生
そんな優しい雰囲気に自然と緊張がほぐれる


「はい、こちらこそよろしくお願いします」


俺もつられて笑顔で言った




〜教室〜



あの後、職員室を出た俺と高城先生は
一緒に教室がまで歩いて行く


すれ違う人は皆ジロジロとこちらを見てくる
転校生が珍しいからなのか?


とか思いながら歩いていたら
もう教室前まで来ていた


教室からは皆が騒いでいるのか
声が聞こえてきている


「んじゃ橘行くぞ、準備はいいか?」


その言葉に気を引き締め
静かに頷く



ガラガラガラ



「おーい静かにしろー
今日は転校生が来てるんだぞ」



…言ってなかったのかよ
普通事前に言うものなんじゃないのか?



俺は高城先生の後ろについて歩く



と俺が教室に入った瞬間
さっきまでうるさかった声がなりやんだ


教室の中は何故かシーンとしていた


…え?なんで?普通なら



『はー?また男かよもういいわぁ〜』

とか

『なんだこいつ』



とかなるよな…?



皆の予想外の反応に
頭が混乱状態の俺その時…



「…おい、お前らいくら橘が美人だからって
固まる事はないだろ。全くお前らって奴は…」



…高城先生の言っていることが
俺には全く理解出来ないが、(美人の所)
助けてくれた…のか?



「ごめんな橘、そいつら無視していいから。
早速だけど軽く自己紹介頼む」



呆れたようにいう高城先生
俺は苦笑いしながら頷く


「いえ、大丈夫です
えーと、橘 優希って言います
これからよろしくなっ!」



俺はニッコリ笑ってみせる
すると…



『『ブフォ』』何人かが鼻血を出して倒れ
『『グハッ』』他の何十人かが突然倒れた


「っ!?」



俺は訳が分からず更に混乱状態
高城先生の方を向き助けを求める



「…あぁーほっとけほっとけっ!
んじゃ橘の席は窓際の一番後ろだから
はい、ホームルーム終わり解散!」



が高城先生は倒れた生徒をガン無視
俺は倒れた生徒を気にしながらも席についた