ショート寸前の頭は完璧にショートし
パニック状態の俺


そんな俺に追い打ちをかけるように
今更身体が震え出す


どんどん俺の身体の震えは酷くなり
脚に力が入らずバランスを崩し
小悪魔男子もろとも倒れる


急な事に小悪魔男子は
俺から離れることも出来ず
オレを支える事も出来なかった


「っ!」


俺は声が出せずそのまま倒れる


「っわ!」


小悪魔男子は小さく叫んだ


運良く近くのソファに倒れ込み
怪我はまぬがれた



だが俺の身体の震えは未だに続いている
理由はもちろん
俺の身体に覆いかぶさっているコイツが原因だ


すると震えている俺に気付き
小悪魔男子は喋り出した



「お前…まさか男が怖いのか?」



俺の上から退こうとせずそのままの体勢で言う
小悪魔男子


俺は小悪魔男子の言葉を無視し
俺に覆いかぶさったこいつを
力いっぱい押しながら言った


「早くどけっ!」


しかし先程と同じく小悪魔男子は
ビクともせずこちらを見ていた



震えながらも抵抗を続けている俺に
そいつは何かを思いついたような顔をして
話しかける


「…!いい事思いついた…」


そう言った後その直後に
小悪魔男子は顔をこちらに近づけてきた


「はぁっ?!何してんだよっ!
来るな!顔を近付けるなっ」



意味の分からない行動に
戸惑いながら必死に抵抗を続けるが
またもやすぐに動きを止められてしまう


小悪魔男子が俺の両手首を片手で掴み
上に上げソファに押し当てる



小悪魔男子は俺の首と肩の間に
頭をスッポリとはめた


頬を触れた髪はふんわりと優しく
何だかいい匂いがした


…って俺!何言ってんだ今はそんな馬鹿な事
考えてる場合じゃないのに

そんな事を考えていると耳元で
小悪魔男子が囁く


「お前の男嫌い…俺が治してやるよ」


そう言うと俺の首筋に音を立ててチュッと
軽く口づけをした