きつ苦しいドレスをぬいで夜服に着替え、ベッドにダイブする。 コツン。 「…え?」 窓に何かがぶつかった。 幼い頃の彼が、遊ぼうと誘いに来た時の合図。 期待に胸を弾ませ、窓辺に駆け寄る。 バルコニーへ出ると人影が。 「セナ…? …セナなのね!?」 私が声をかけると、さっと走り去る。 月の光に照らされる後ろ姿に、彼だと確信する。 「待って…行かないで!」 私が止めるのもむなしく走り去ってしまう。