1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


「お、やっぱり来たな」

「清牙、お前脅したか?」

「そんなことしてねぇよ。な、颯人」

 僕の足はあのまま校門に向かっていて、校門の前にいた2人は僕を見て笑う。剣人くんまで、笑っていた。

「飯でも食べるか?」

「いいな。あ、俺剣人ね。お前は颯人でいいんだよな」

「え、あぁ。よろしく。剣人くん」

「くんいらねぇから。俺も呼び捨てだしな」

「…うん」

「颯人、何食う?」

「晴野くんが決めていいよ」

「っぶは!お前、名字呼びされてんのかよ。だっせ」

 剣人は突然吹き出して、大笑いし始める。

 その一方で晴野くんは表情をしかめている。

「なぁ、颯人。こいつに名前で呼んでくれとか言われなかったのか?」

「…そういえば中学の時にそんなこと言ってたような…」

「呼んでやれよ。こいつ結構単純に喜ぶぞ」

 剣人は意地悪な顔でそんなことを言うけど、晴野くんに限ってそんなこと…。

「…清牙」

「おう」

「ほらな」

 本当に単純だったらしい。

 晴野く…清牙の笑顔に今までなんで呼んでなかったんだろうって思う。