1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


 翌日からのテスト。テスト終わりの図書館に、流石に晴野くんは現れなくて、全5日の期末テストが終わる。

 週が明けたらテストが返ってくる。それがちょっと楽しみだ。

「あ、颯人~」

 そんな声とともに肩を叩かれる。振り返れば晴野くんと、その後ろに初めて見る男の子がいた。

「ありがとな。何とか乗り切ったわ」

「僕も楽しかったから気にしないで」

「清牙、てめぇ卑怯だぞ!」

「人脈の広さの勝ちだな。剣人も声かければよかっただろ?」

 剣人という名前らしい彼は、晴野くんと随分仲がいいみたいだ。

 もしかしたら、晴野くんの仲間の1人なのかもしれない。

「颯人、今日午後暇か?」

「え?」

「いや、勉強見てくれた礼にさ。なんかおごろうかなと」

「気にしないで。申し訳ないし」

「おい清牙。思いっきり迷惑がられてんぞ。馴れ馴れしくし過ぎたんじゃねぇのか?」

 剣人くんの言い分に思わず反論しかけて閉ざす。初対面の人に怒鳴るとかできるわけ…。

 と、晴野くんを見ると、なぜが苦笑いしてる。…どうして。

「ま、嫌なら構わないけど。いいんだったら校門のところに集合な」

 晴野くんと剣人君が離れていく。楽しげな2人の様子になぜか目が離れない。

 仲間、か…。

 カバンを持ち直して、図書館に向かっていた足を方向転換させた。