「颯人の幸せってなんだ?やっぱ、いいとこに行くこと?」
「…どうだろ。僕は、結局何になりたいとかどうなりたいとかよく分からない」
「なら、仲間はどう思う?邪魔か?」
「…分からない。少なくとも、今は邪魔だって思ってる」
「俺のことは?心配してくれてたみたいだけど?」
「ッ…晴野くん。僕をはめようとしてる?」
「まさか。言っただろ?俺は仲間が欲しいって。…颯人は、俺の仲間になってくれねぇかなぁと」
「なんで僕なの?晴野くんはたくさん友達がいるだろ?」
「ん…。なんか、颯人は俺のバカに付き合ってくれそうだから」
「意味わかんないな。それ」
「俺も分からん」
無責任なことを言った晴野くんは、だけどと修正して、ぼくを見た。
「ただ、なんか切羽詰ってそうだったから、ほぐしたいなって思った。せっかくいい顔しそうなのに、勿体ねぇじゃん?」
「いい顔、しそう?僕が?」
「あぁ。しそう。なんか中学の時から気になってはいたんだけどな。話しかけるきっかけがなかったし」
「…晴野くんって変わってるね」
「そうか?」
晴野くんは笑って、視線を落とす。僕も視線を落とした。
最後の追い上げ。なのに、いつもは徹夜する僕はこの日、日付の変わる前に布団に入った。


