「晴野くん、ごめん。キミの意見には賛成しかねるよ。やっぱり。いいところに行かなきゃ。世間体に悪いだろ?」
「それが本心か?世間体に悪いことはしない。それが颯人の原動力か?」
手が止まる。晴野くんの言葉が頭でぐるぐる回る。
世間体に悪いことはしない。当たり前だそんなの。なら、いいところに行こうとするのは?
…同じかもしれない…。
晴野くんは、単語帳に視線を落としている。
「…晴野くんは、どうして仲間を作るの?」
「決まってんだろ?それが、俺の幸せだから」
「幸せ…」
「大事な仲間作ってさ、一緒にばかやったり、勉強したりして、ずっと仲間でいるんだよ。大人になっても、爺さんになってもな。俺は1人が嫌いだから、誰かと一緒にいたい。そして、一緒にいたいのはやっぱ仲間だよ。たとえそれまでがどん底でも、今から最高に幸せな生活を送りたい。だから、俺は俺なりの幸せを作るために仲間を作るんだ」
晴野くんはまっすぐにそんなことを言いきって、笑う。


