1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


「おはよう、剣人」

「…晴野」

「おいおい、名前で呼べよ。友達だろ?」

 朝1番に話しかけてきた晴野は、フレンドリーに他のクラスメイトの輪から声をかけてきた。

 晴野のその行動で話が止まったのにもかかわらず、誰1人として嫌な顔などしていなかった。

「…清牙」

「おう。それより、今日の英語小テストだぞ。ついでに5点以下は追試だ」

「え?マジで!?」

「うっそ、やばい勉強してない!!」

 清牙の意地の悪い笑みでクラスメイト達は騒ぎ始める。慌てて席に戻って英単語帳をひっぱり出すクラスメイトたち。清牙はその間に俺の席までやってくる。

「剣人はやらなくて平気なのか?」

「ご心配なく、学級委員長。予習済みなんでね」

「へぇ、隠れ不良が、意外とまじめだな」

「お前が言えるか!」

 思わず突っ込んで気づく。そういえば昨日もそんなこと…。

 清牙は笑って、窓際を視線で指す。何となく立ち上がると、清牙はまた笑った。

 2人して余裕顔で先生が来るまで窓際で話し込んだ。その時間はあっという間で、また楽しいと思っていることを自覚した。