1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


「清牙に仲間って言ってもらえるようになるまでにはわかるわよ」

「仲間…?」

「そ、仲間。清牙は誰でも友達にしちゃうけど、仲間になるのはほんの一握り」

「ついでに私はもう仲間にしてもらってるけどね~」

 自慢げに話す紅葉を見ると、晴野の仲間になることがいいことのように思える。

 でも、誰かを巻き込むのは嫌いだ。誰かを傷つけるかもしれないことをするのは嫌いだ。誰かと一緒にいるのは、嫌いだ。

「…まぁ、ちょっと一緒にいてみるくらい、いいんじゃない?別にケンカじゃなくても、昼一緒に食べたり、たわいないこと話したりするだけでも」

 桃は気軽にそんなことを言って、それじゃこっちだからと歩いて行ってしまう。紅葉も桃に続いて、1人になる。

 1人になって気づく。今までの時間を、自分がそれなりに楽しんでいたことに。

 1人でいる方が楽だって、思っていたはずなのに。なのに、なんで…。

 自分の中の感情が気持ち悪くて、それから逃げ出すように家に帰った。