1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


 晴野はまさかの1人暮らしで、実家からの仕送りもなく1人でこのボロアパートに住んでいるらしい。

 だから、この後もバイトだから何とかで、話せる時間は1時間と制限がついた。

「でだ、なんで目つけられたんだ?」

 コーヒーを出されて、話が切り出される。

 なぜか桃と、もう1人女が増えてた。そいつは紅葉という名前らしく、桃同様名字は教えてくれなかった。

 状況がよくわかんねぇが、とりあえず話しはじめる。

「別に、クラスメイトの女子が声かけられてんのを妨害して、ケンカしただけだ」

「あぁ、なんかガラ悪い先輩によく声かけられてるわよね。今」

「結構いいとこあんじゃん」

 桃と紅葉からそんな評価をもらったが、そんな偉い理由ではなく、ただの憂さ晴らしだ。

 理由を正当化できるケンカができるから、割って入った。それだけだ。

 なんとなく誤解を解けないまま話は進む。

 しかも話は逸れて、晴野と桃が幼なじみであること、紅葉は桃と同じクラスで意気投合して友達になったんだとか、正直どうでもいい情報をもらった。