1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


「…え?」

「ッ!?…え、よ、蓬さん…?」

 お互いの動きが止まる。

 やっぱり、出てきたのは遥人くんで、自分とどこか似ている面影を持った男の子…。

 遥人くんはひどく混乱したような顔で私を見つめていたけれど、その目が父親を移した瞬間、その目が怒りに染まる。

「あんな女欲しけりゃくれてやるよ!!」

「え、あ遥人くん!!」

 走り去って行ってしまう遥人くんに嫌な予感がする。

 父親の手を振り払って、遥人くんの後を追いかける。

 でも、男の子の足にはとてもじゃないけど敵わなくて、ポケットに入れた携帯を取り出して電話をかける。