1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


『蓬、お花見するか?』

『しゅる!』

『よし。じゃ、明日な』

『あい!』

 分からないことは、ほとんど実際にやって、教えてくれた。
 お父さんは、いつもそんな風に。

 動物も、花も、木も、虫も、魚も、全部、全部。
 見て、触って、感じさせてくれたんです。全部、自分で分かるようにって。

 どうしても実際に見れないものは、図鑑を使って。見せてくれたんです。
 小さな私に、たくさんの世界を。

 お花見もその流れでした。分からないから、やってみようって。
 もう、桜もずいぶん散ってしまった時期なのに。