「やっぱ、兄弟っていいよな」
「そうですよね!あ、あきくん、今度ともくんとキャッチボールしてあげてくださいよ。私そういうのはからっきしで…」
「分かった。今度な」
「ありがとうございます」
ちょっと嫌味に聞こえても仕方ないはずなのに。あっという間に笑顔を戻してくれる。
天然のなせる技か?それとも、本気でそう返してきてるのか?
でも、その隣が心地よくて、当たり前のように傍で笑う蓬を離したくないって思いだけが日に日に募っていく。
まだダメだって。そう決めただろ。
ちゃんと、俺の中で親父とのけじめがつくまでは、告白しないって。
…蓬はどこまで掴んだんだろう。ほとんどこの手の話は出してこない。前は父さんの跡を追ってるって言ってたけど…。
「あきくん?」
「…なんでもない」
信じろ。こいつはハルなんだぞ。俺たちを助けてくれた情報屋なんだから。だから、絶対に見つけてくれる。
「蓬、焦げる」
「え、うわ!?」
ちょっと焦げ目のついた卵に、蓬はほっとしたように息を吐いた。


