1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)


『おはなみ?』

『そ。お花見。酒飲んで、どんちゃん騒ぎするんだ』

『ふぇ~』

『めちゃくちゃ教えてんじゃねぇ!』

『あだ!?』

 目の前にいたはずの俊也さんが叩かれて、床に倒れてる間に、お父さんが私を抱っこして、真剣な顔で俊也さんが私に吹き込んだ知識を修正するんです。

『よも、花見は桜見ながら季節の訪れを嗜む行事だ』

『きしぇちゅ?たしなむの?』

『清牙、言葉難しすぎだ。よも、要は、桜見て、春が来たなぁってみんなでお祝いするんだ』

『おいわい?ケーキ!』

『残念ながら、花見にケーキはないけど、お団子ならあるぞ』

『ケーキにゃいの?』

『ない。代わりに、三色団子な』

 お祝いにケーキがないなんて変なの。って、小さなころの私は本気で思っていました。
 お祝いだからケーキ食べるって、よくあったんです。