「何のために電車の中なんかに集められたんだよ」


朋樹がイライラしながらそう言う。


「そんなの知らないわよ」


「お前ら集められたって言ったんだろ!?」


「今の話やこの状況から考えて、そんなに簡単に答えが見つかるわけがないじゃない。あんたちょっとは頭使えば?」


愛奈の言葉に朋樹が拳を振り上げた。


「タンマ!!」


慌てて旺太が朋樹の拳を止めた。


「2人とも冷静になろう。とにかく、ここへみんなが集められたという可能性は高いと思う。


みんな同じように蝶を追いかけてここへ来ているんだから、仕組まれているようにしか思えない」


あたしは旺太の言葉に頷いた。


何者かが意図的にやった事としか思えない。