大人しい真凛からは 聞いたことのないような 興奮した声で言う。 「ああっ!ちょっと奈南! もしかしてアレじゃない?」 「えっ?」 私は真凛の細い指先を追って、 アレを探した。 見ると、 空に船が浮かんでいた。 「そうそう!アレ! …あれ?」 そこには、バルーン型の飛行船ではない、 海を渡るような大きな船が、浮いていた。 きらびやかで、大きな大きなその船は、 ゆらりゆらりと揺れながら、 ゆっくりとこちらへ向かって進み、 私はその姿に、息を呑んだ。