時にはケダモノくんなのです









「一緒に飯食おーぜ」








遼の言葉を聞いた女子生徒がきゃあきゃあ騒いでる。






遼を見れば手ぶらで、お弁当を忘れたんだとすぐに察知した。







五十鈴君と折原君の方を見て私はお辞儀をすると遼の腕を掴んで教室を後にする。













「ちょっと遼…!


学校では目立ちたくないから話しかけないでねって言ったのに…!」







廊下を歩きながら遼にお説教だ。







「弁当忘れたんだからしょうがねーだろ」







ツンッとしたような言い方を遼はする。








しょうがないって私はだって自分の分のお弁当しかないよ!!







「購買だってあるのに…」








ブツブツと文句を言う私に遼が何か小さな声で呟く。