「た…楽しかった」
ずっとずっと憧れてた五十鈴君と2人きりでお出かけなんて考えたことなかったから…
「あれ、奏なんか顔赤くね?」
その言葉に少し俯いていた私は顔を上げる。
五十鈴君の方を見れば色白な顔がいつもよりほんのり赤い。
「は…はあ!?
そんなことねーよ!暑いんだよ!」
慌てながらワイシャツの首元をパタパタとする五十鈴君。
そんな五十鈴君を見て…
「分かりやすいな奏」
ゲラゲラと笑う折原君。
何がわかりやすいんだろう?
「さっさと自分の席戻れよ健人!!」
よく分からないけどただただこの2人が仲良しなことは本当に伝わった。
また五十鈴君とお出かけ出来るなんて…
楽しみだなあ……。

