時にはケダモノくんなのです









「……っ…?」






な…なんだよ…






「いい匂いに包まれてる感じがする」







目を細めながら毛布を鼻に当てて萩野は言う。







この鈍感女。





なんてこと言うんだよ…







「そ、そう…?」







これ以上意識なんてしたくなくて、カチッとドライヤーをつける。







髪を乾かしながら萩野を見れば完全に目を瞑って寝る体制に入ってる。








男の部屋に上がって…




風呂入って…ベッドにも横になって…






萩野はなんも意識しねぇのかな…。








俺はこんなにも意識してるのに…










さっさと髪乾かして萩野を家まで送ろう。