もちろんシャワーが終わる時間なんてあっという間で…
「あ、ドライヤー借りたよありがとう」
自分の部屋のドアを開ければフワッと笑って俺を見る萩野の姿。
さっきまで濡れていた髪は真っ直ぐに綺麗に乾いていて…
俺のベッドに腰掛けている。
なあ健人…
この状況やべぇよ。
俺、まじでやらかした気しかしないんだけど。
萩野の言葉に頷いて俺は部屋の中へと入る。
「五十鈴君もドライヤー使うよね?」
萩野はそう言って俺にドライヤーを渡してくる。
「ありがとう」
変に意識してるし俺。
なんで萩野はこんなにのほほんとしてんだよ。
チラッと盗み見るように萩野を見れば口に手を当てて軽く欠伸をしてる。
眠いのか…?