時にはケダモノくんなのです







「遼ってああ見えてもすごくお姉ちゃんっ子というか、そう言う感じで…


小さい時からいつも私の近くにいたりして、小学生の頃、好きな人とかの話になるとすぐ不機嫌になってたの」






五十鈴君は黙って私の話を聞いてくれてる。





「一昨日、帰ったら遼が私の所に来て五十鈴君と付き合ったこと言ったら不機嫌になっちゃって…。


これから五十鈴君に会う機会もあると思うしどうしたらいいのか悩んでる…。


年下のくせに生意気だよね…」





ハハッと軽く苦笑いする私に…






「萩野が姉ちゃんなんだもん弟の気持ち分からなくもないわ」





五十鈴君の言葉に、私の頭は?マークが浮かぶ。






「優しくて、自分のことより相手のことを優先する萩野だから多分心配なんだと思うよ」






五十鈴君は私の目を見てそう言った。





遼が…私のことを心配してる…?







「もし悪いやつだったらとか……


あー…ほら俺なんか見た目女みたいでなんかあっても頼りなさそうだから余計気になるんじゃないかな…。」






自分でもこの見た目は好きじゃないからな、五十鈴君はそう呟いた。