「遼佳」






あの日以来ちょくちょく弟の遼が私の教室へと来るようになって…







「暇だから来た。」







とにかく周りからの視線が痛いこの頃。







お昼の時間にわざわざ頻繁に来るようになった遼は一体なにがしたいのかがわからない。







「相変わらずイケメンだな〜」





いつも通り、五十鈴君と折原君と一緒にお昼を一緒に食べていて五十鈴君が呟く。








顔が良くても遼は性格が腹黒いんだよ五十鈴君…






「奏とは大違いな顔立ちだな」







折原君がそんなことを言うとペシッという乾いた音が聞こえる。








五十鈴君が折原君の腕を叩いた音だ。







「失礼だな!」






こんな空気も微笑ましいんだけど…







ただ1つ…1人?かな…。







遼の後ろにいる男子生徒。







一体誰なんだろう…







ジッと見ているとパチッと目が合った。







「あ……」