一向に口を開こうとしない萩野。






その様子見を見てハッとする。






もしかして………








「まさか……





健人…?」






毎日顔を合わせる弟があれ程顔が整ってて、あのレベルっていったら健人しか浮かばない。









「折原君じゃないよ…っ」






萩野の言葉にホッとする。







もし健人が好きって言われたら俺勝ち目ねぇよ…






背は低いし、顔は女顔だし…







……よかった…。








「俺から見ても健人はかっこいいと思うからてっきり健人かと思った」








萩野を見えれば軽く首を横に振っていて、とても戸惑っている様に見えた。






これ以上聞き出すのはやめよう…







健人じゃないだけよかったと思え俺…。







「…萩野…」






萩野の好きなやつは全然わからない。







「…?」







でもまだ俺にもチャンスはあるってことだよな…?







俺は萩野の髪の毛に手を伸ばして触り始めた。







上手くいくかわからないけど…







「まだ…萩野は恋愛しなくていいんだよ」








萩野の髪に触れながら俺は相当変なことを口にしてしまった。







誰のものにもならないで、俺のそばにいてくれればいいよ。






萩野に言った言葉の後に、1人心の中でそう呟いた。