「あれっ?指輪は?」

「ええっとぉ。あのぉ……」

「もしかして、気に入らなかった?」

フルフルと首を振る私に「じゃ、着けて見せろよ」と頭を小突く。

私は部屋の机の奥にしまっていた指輪を左の薬指に通し、ブカブカの指輪をジョージの目の前に翳す。

「マジ?!お前、サイズ幾つだよ」

ジョージはブカブカの指輪を抜き取り、残念そうに項垂れる。

「ごめん。お前には大き過ぎた。今度、取り替えてくる」

「ううん!これでいい!!」

ジョージから指輪を奪い取ると親指に着けてみる。